「朽ちないサクラ」杉咲花さん若いのに、共演の安田顕さん豊原功輔さんと同等の存在感です
この映画は柚月裕子さんの同名の小説が原作で、主演は杉咲花さんです。
杉咲花さんが演じる愛知県警広報広聴課の行政職員森口泉は、親友の米崎新聞社に勤める記者の津村千佳(森田想さん)が殺され、その犯人を追っていくというストーリーです。
泉は親友が殺された事件の真相に迫っていくのですが、事務職員なので捜査権がありません。ここがポイントです。上司には関わるなと言われますが、同期の力を借りて追っていきます。
最初は自信がなさそうな顔をしていた泉ですが、事件を追っていくにつれて表情も変わっていきます。段々と強い物言いができるようになります。
上司役の安田顕さんが、何を考えているのか分からない訳ありの役で出演しています。面白いキャラクターや色気のある男や密かに愛情を隠す男、色々な役を演じる安田さんですが、今回はなにげに泉を成長させていく役です。
ラスト前はどんでん返しでスピードアップしていく感じで、集中してみないと理解が難しいです。
警察と公安がどうたらこうたらって、ちょっと油断したら分からなくなってしまいました。
桜の花びらが散る景色が美しいです。
「ホールドオーバーズ」悪口の応酬が見事。脚本が素晴らしいです。
1970年代のボストン近郊にある全寮制男子校の名門バートン校が舞台です。2週間のクリスマス休暇が始まりますが、家庭の事情で帰れない生徒もいます。
学校に残るのは、中学生2名と高校生3名と堅物の考古学の先生ポール・ハナム(ポール・ジアマッティさん)と料理長メアリー(ダヴァイン・ジョイ・ランドルフさん)の7名です。
考古学の先生ハナムは生真面目で融通が利かず、生徒からも教師仲間からも嫌われています。生徒達は陰で「斜視」と呼んでいます。
料理長のメアリーは1人息子をベトナム戦争で亡くしたばかり。
生徒は光熱費節約のため保健室で寝泊まりしますが、ある生徒の親がヘリコプターで迎えに来て、親の許可が取れた生徒のみ一緒にスキーに旅立ちます。
親と連絡が取れずスキー旅行の許可が下りなかった高校生は、勉強はできるが家族関係が複雑なアンガス・タリー(ドミニク・セッサ)です。
このアンガスがとにかく悪ガキで、ハナム先生に反抗してばかりで、とても憎たらしいのです。
アンガスはボストンに行って本物のクリスマスツリーが見たいと言い出します。メアリーの助言もあり、ハマムは1人取り残されたアンガスを「社会科見学」と称してボストンの街に連れていくことにします。
博物館、古本屋、ボーリング、映画館、スケートと、2人はボストンを楽しみます。しかし、アンガスの本当の目的がありました。それは離婚した父親に会うこと。
また、ハナム先生にも人に知られたくない秘密があり、偶然にも大学時代の同級生に出会ってしまいます。とっさに嘘をつくハナム先生です。
お互いに誰にも知られたくない秘密を共有し、彼らの関係性も変化していきます。
とにかくアンガスの口の悪さが秀悦で、それに対抗するハナム先生の頑張りも、とっても面白いのです。もし字幕ではなく原語で理解できれば面白さは数倍増すでしょう。
最後はホロッとさせられて、ハナム先生とアンガスの行方を応援したくなります。
「ONE LIFE 奇跡が繋いだ6000の命」 ナチスから子どもたちを救った実話 50年後の再会
ナチスに占領されたプラハでユダヤ人難民の子ども達を救おうと奮闘したイギリス人青年が、母親や同志達と共に、669人の子どもを救うというストーリーです。
そのイギリス人青年ニコラス・ウィントン役にジョニー・フリンさん、老年時代をアンソニー・ポプキンスさんが演じています。過去と現代が交互に現れます。
1939年、普通の青年ニコラスがプラハを訪れます。汚れた衣服をまとう少女が目の前に現れニコっと笑いかけます。
たまたま持っていたチョコレートをひとかけら少女に与えると、すぐに子ども達が集まってきてチョコレートを欲しがります。
小さく折ったチョコレートの欠片はあっという間に無くなり、目の前にいた赤ん坊を抱いた少女や周りにいた子ども達多くももらえませんでした。ニコラスは少女に赤ちゃんは妹かと聞くと、「知らない子」だと答えます。
ニコラスはこの状況にひどく心を痛め、ユダヤ人難民のこどもだけでもなんとか救いたいと思います。
ナチスがユダヤ人を収容所に連行していたのは、ドイツ、オーストリア、ポーランド周辺かと思っていましたが、チェコスロバキアでもそういう事があったのですね。
母親も里親を募ったり、資金を集めたり、一生懸命ニコラスに協力します。なんとか目途のたった子どもたちから列車で送り出します。
いよいよナチスの大軍が押し寄せてきます。プラハで子ども達のお世話をしていたグループは、あわてて書類の山をビルの中庭に捨て火を放ちます。上手く逃げおおせたか気がかりです。
最後の列車には250名の子ども達が乗っていますが、今汽車が出発というところにナチスの兵隊がやってきて子ども達をつまみ出します。すんでのところで、間に合いませんでした。
この事は長年ニコラスを苦しめます。救出できなかった子どもが大勢いたことが重荷となり、誰にも言えなかったのです。
年老いたニコラスは子ども達の記録を鞄にいれ、ずっと保管していましたが、どこかに寄付しようと決意します。
でも、図書館に寄付して棚に入れっぱなしになるのは、避けたいと考えます。ちゃんと後世に生かしてくれそうな所をいくつかあたります。
そんなニコラスにBBCからテレビ出演の連絡が来ます。話が回り回ってテレビ局に届いたのでしょう。テレビ収録に参加すると、その時の子ども達が。。。という話しです。
チェコは20年位前に旅行で訪れたことがあり、私の中で大好きな国の一つです。プラハの旧市街地は石畳の道とゴシック様式の家が並び、とてもロマンチックです。
死ぬまでに再び訪れたいと願う国で、ずっと平和が続くことを祈っています。
最後まで読んでくださりありがとうございます。
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