スクリューボール・ラブコメディ「ブルックリンでオペラを」を観ました。
主な登場人物は7人です。
お掃除大好き潔癖症で完璧主義者の精神科医パトリシア(アン・ハサウェイさん)は、自分のすべき仕事は今の仕事でいいのか悩んでいます。
考え込むと家にあるものを修道院に寄付して心の安寧を得ています。
彼女の夫スティーブンは現代オペラ作曲家で、ここ5年くらいスランプに悩んおり、パトリシアに勧められ気分転換のため愛犬の散歩に出かけます。
ぶらぶら散歩していますが、たまたま入ったバーに昼間から一人酒を飲んでいる曳舟の船長をしているカトリーナと出会います。
カトリーナは自分の船にスティーブンを招きお茶をふるまいますが、「自分は恋愛依存症で診察も治療も受けている」と誘惑し、思わず関係を結んでしまいます。
ことが終わったあと、我に返ったスティーブンは慌てて逃げ出し、船から落ちた水の中で新しい音楽がひらめきます。
カトリーナとの出来事をそのままオペラにし、大成功を収めます。
この出来事からカトリーナは自分自身をスティーブンのミューズだと思い込み、積極的にアピローチしていきます。
パトリシアの前夫との息子ジュリアンは18才の高校生です。
ジュリアンには16才の恋人テレザがいます。テレザはジュリアンとの仲睦まじい写真をたくさん箱に入れて隠しもっています。
テレザの母親マグダレナは、娘の部屋を掃除中に、隠していたジュリアンとテレザの写真を見つけてしまい、娘を心配するあまりパートナーのトレイに写真を見せてしまいます。
写真を見せられたトレイは怒り、16才の義理の娘に性加害をしたと警察に訴えると言い出します。18才であれば罪に問えるといいます。
逮捕されないにはどうしたらいいか。それはふたりの結婚です。16才で結婚できる地域をネットで探し(場所は失念!)逃げる計画をたてます。
警察沙汰になるのを心配したパトリシアとスティーブン、マグダレナも娘の幸せを願い結婚に同意し、そこにカトリーヌも加わり船を出します。
作戦は見事大成功です。
カトリーヌの見事な活躍にスティーブンは好感を持ち、またも新作オペラを発表しヒットします。
一方のパトリシアは修道女になりたい思いをかなえます。
やはりカトリーヌはスティーブンのミューズだったのでしょうか。ふたりは結ばれます。
~おわり~
なんという結末。まったく予想していませんでした。
パトリシアはおしゃれで仕事も成功しており、綺麗な家に住んで優しい息子にも恵まれ、何も文句はないように見えました。
なぜ?全てを捨てて修道女に?
日本では出家して尼になると言ったら、ものすごく大事ですが、宗教が違うので感覚がつかめません。
その当たりのエピソードが浅い気もしますが、全部詰め込んでいたら長い長い映画になってしまうので、よきところで終わらせたのでしょう。
カトリーヌはストーカー気質の変なおばさんというイメージでしたが、やる時はやるって感じで途中からイメージがグッと上がりました。
スティーブンがバーに立ち寄っただけで皆の人生が一変してしまうのですから不思議です。
他に面白かったシーンとしては、トレイの趣味の南北戦争ごっこが面白かったです。
キャンプ場のような場所で、当時の扮装をした家族が、それぞれが自分の役目を演じます。女たちはテント(インディアン風の)の横で火を起こし、ご飯の支度をしています。
男たちは騎兵隊に扮し一列に並んで、上官(トレイが担当)が一人一人の服装をチェックしていきます。各自台詞もあります。
これはポピュラーな遊びなのか、マニアックな遊びなのか検索してみましたが、よく分かりませんでした。
テレザと母親マグダレナは森に薪を拾いに行くといって、一目散にその場を逃げ出し船に乗り込みます。
最初は戸惑うマグダレナでしたが、結局娘の恋を応援してしまいます。ほほえましい母と娘です。
この南北戦争ごっこを最後まで見たかったのですが、残念なことにトレイの出番はここまでです。
元々は17世紀にオランダが入植し(先住民を追い出し)「ブルーケレン」という町を築いたのが始まりのようです。
その後イギリス領となり独立戦争を経て完全独立。南北戦争でも北軍として勝利を収め、凱旋門を建造しています。
成功体験しかないので、戦争ごっこをやるのでしょうかね。
NHKとかが「アメリカの大人がはまる南北戦争ごっこ」ってタイトルでドキュメンタリー作ってくれないでしょうか。
アン・ハサウェイさんは「プラダを着た悪魔」「レ・ミゼラブル」を拝見し、チャーミングな俳優さんという印象です。
最近はプロデューサーとしても活躍しているようで、今作では俳優とプロデューサーを兼任しています。
予測の出来ない展開で、ラブコメディ楽しめました。外国人が大爆笑していたという口コミがいくつかあり、本当はもっとゲラゲラ笑える内容なのでしょう。
デートムービーにおすすめです。
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