1980年昭和55年の17才の時に、新宿歌舞伎町の映画館で観ました。
多岐川裕美主演「聖獣学園」の2本立てでしたが、そのことを知らずに入ってしまい、「聖獣学園」が先に始まると17才の私はおおいに焦った思い出があります。
初めてのバイオレンス映画で、胸がキリキリするような気持ちを味わいでした。なので思い出深く、実はこれが3度目の鑑賞になります。
幻の街「サンダーロード」でしのぎを削る暴走族達が、新しい道交法ができたことで、警察と休戦協定を結ぶことになります。
その協定に、特攻隊長の仁(山田辰夫さん)が所属する「魔墓呂死」(まぼろし)も参加を決めます。
仁は警察の言いなりになる暴走族に猛反発し、同じ魔墓呂死のメンバー数人と協定に参加する暴走族の会合を襲い、幹部たちに大けがを負わせます。
もちろん暴走族の連合組織から反撃をくらい、瀕死状態になっているところを、右翼の政治団体「国防挺身隊」のリーダーの剛(小林稔侍さん)に救われます。小林稔侍さんは若くて男前です。
彼らは政治団体に入り戦闘訓練や政治教育などの活動に励みますが、仁だけは全く馴染めず飛び出してしまいます。
ここを出ればもう命の保証はありません。
暗殺部隊を送りこまれ、チェーンソーで右手首と右足首を切断されてしまいます。手首にフック型の義手を付けて、まるでフック船長のようです。
薬物?シンナー?(ビニール袋に液体を入れて持ち歩いています)を持ってふらふらと歩き、落ちぶれてしまいます。
でも復讐心だけはメラメラと燃えたぎっています。
仁は、連続爆破事件の犯人からバズーカ、ダイナマイトなどの武器を調達し、「街中の奴ら、みんなブッ殺してやる」と、バイクと一体化した黒ずくめの戦闘マシーンとなり、一人サンダーロードの街を爆走していきます。
己を通す仁の生き方は幸せなのか不幸なのか、分かりません。ある程度大人になったら暴走族は辞めていくのが普通でした。「魔墓呂死」のリーダーも暴走族より彼女を選びました。
一人孤独にいつまでも幻の街サンダーロードをブレーキのないバイクで走り回っているとしたら、切なくて泣いてしまいそうです。
劇中歌はほぼ泉谷しげるさんと、PANTA&HAL、THE MODSです。泉谷しげるさんとTHE MODSはライブにも行ったことがあるので、もう最高です。
監督は石井聰亙(現・岳龍)さんです。40年前、池袋の喫茶店でお見かけし、サインを頂いたことがあります。
なつかしい私の青春の映画です。

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