夫の出身地の福岡県大牟田市を舞台にした映画を観ました。
昔は炭鉱の街としてかなり栄えたようですが、閉山してからは人口も減り、デパートは閉店し、かつての繁華街はシャッター街となってしまいました。
炭鉱の一部と港は「明治日本の産業革命遺産」に登録されましたが、広大な社宅跡には太陽光パネルが並び、なんだか黒一色の残念な風景になっています。
一時は過疎地域に指定されたようですが、頑張って色々誘致したみたいで、2021年(令和3年)に指定を解除されました。
あらすじは失敗した男女3人が人生をやり直すというものです。
パティシエの亜美(筧美和子さん)は洋菓子店を開こうと福岡市からやって来ますが、共同経営する予定の友人に土壇場で逃げられてしまいます。ただし、亜美にも至らない点があり、友人だけが悪いわけではありません。責任の一端はあります。
自分をノマドと称して車で生活する静男(陣内孝則さん)は隣町の元市議会議員でしたが、パワハラでクビになり、妻子にも逃げられたという過去があります。
司は真面目で寡黙な青年ですが、実は前科があり、今も過去の悪い仲間につきまとわれています。
この3人が下校中にケガをした少女を助けたことで知り合いになり、静男と司は亜美の店の手伝いをすることになります。
ケガをした少女は1型糖尿病ですが、インスリン注射を自ら打ちながら、母親の反対で出来なかった格闘技を始めます。
静男と司の過去を知った町内会みたいな会(失念!)が加入に難色を示すのですが、登場人物の誰か(またも失念!)が言います。
「よそから来た人を受け入れる、ふところの深さが大牟田のよいところ」
元々そういう土地柄だったのだと思います。炭鉱の危険で劣悪だけど高給な仕事に集まってくる男たちの中には、訳があって故郷に帰れない者もいたことでしょう。
夫も社宅の共同浴場で刺青が入った男をよく見たそうです。
登場人物が再起しようと頑張る姿と、大牟田市の再起が重なってみえて、ほのぼのとしたいい気持ちになります。
全体的にはあっさりとした映画で、なんとなく都合良く収まったなというのが正直な感想です。
20年くらい前に大牟田市が企画制作した「三池 終わらない探鉱(やま)の物語」というドキュメンタリー映画を中野のミニシアターで観ました。これはいい映画でした。
今回の映画も上映前に大牟田市のCMがながれたので、大牟田市が制作したのかと思ったのですが。
今回は後援ということで、大牟田市、商工会議所、医師会、観光協会、その他の企業名のずらり。
頑張れ大牟田!。
それから、若い時に一度だけ見た大蛇山のお祭りを、映画で再度観ることができ良かったです。駅前にはほとんど人がいなくて、車はあまり走っていないのに無駄に広い道路の、どこにこんな多くの人がいたのかと思いました。
それから、この映画にオオムタアツシという人は登場しません。意味は映画の中にあります。
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