映画『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』性格最低男が卓球王を目指す物語。主人公は好きになれないけど情熱は感じる。

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ものすごく大量の白いおたまじゃくしのような生き物が一直線に、うじゃうじゃと、ある1点を目指して猛進していきます。これは受精の様子をイメージしているのかと思ったら、なんと1つのピンポン玉になりました。シュールです。

変な幕開けです。

1952年のニューヨークにある靴屋。そこで働く23才の店員、マーティ(ティモシー・シャラメ)は卓球で世界1位になることを夢見ています。

当時のアメリカでは卓球はメジャーなスポーツではなく、タバコの煙が充満した地下のクラブのような場所で、賭け事のように行われていたようです。

本当に世界チャンピオンを目指しているのか、途中まで半信半疑でした。なにしろ性格が最低のクズ野郎なのです。

結婚した幼なじみレイチェルと不倫をして、子どもが出来たと告げられると「俺の子じゃない」と言い張ります。

かと思うと、資産家の妻になった元大物女優にあの手この手で近づき、関係を持ちます。さらにネックレスを盗みお金に換えようとします。

友人にお金を借りても返さないし、平気で嘘をつくし、同僚を脅すし、他人に対する気持ちが全くありません。ああ言えばこう言うみたいな、口から先に産まれた子だと、昭和の日本人だったら言うでしょう。

ただ、卓球だけは譲れないようで、全てはその為の行動です。

世界選手権で日本人エンドウに完敗します。

どうしてもエンドウに勝ちたいマーティは、日本で行われる大会に出場し雪辱を果たしたいのですが、行くことが出来ません。
素行の悪さから選手資格が剥奪され、旅費もなく、世界卓球協会から賠償金までも請求されています。

もう何が何でも日本に行ってエンドウと真剣勝負をしたいと、恥も外聞も捨てて、お金持ちのイヤなやり口にも耐えて、ようやく日本にやって来ます。

エンドウを演じる日本人俳優が素晴らしく良いです。世界チャンピオンにふさわしい気品があり、紳士です。
誰だろうと思っていたら、俳優では無く、川口功人という2022年2025年デフリンピック代表で男子団体戦で銅メダルを獲得した卓球選手でした。

50年代の日本は直接知りませんが、写真や映像で知る限り当時を完璧に再現しているようでした。二人の対決を見物している日本人男女の髪型、服装、応援やヤジの日本語、ポスターの文字にいたるまで、よく調べらてお金をかけていると思いました。

ハリウッド映画では不自然な日本を見ることがありましたが、この映画では不自然さを感じることはありませんでした。

父親ではないと言いながら、「俺が父親だ」とレイチェルの赤ちゃんと対面して泣くシーンで、ようやくマーティは普通の男になったんだと少しだけ感動しました。

だけどなんとも言えない不安も感じます。

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