映画『べートーヴェン捏造』バカリズム×古田新太で面白くないはずがない。そういえば、もう9月末。年末も近い。

映画

バカリズムさんがOLの制服着て、変な感じでしゃべるコントが好きでした。
IPPONグランプリも好きでよく見ていたのですが、バカリズムさん面白いな~才能あるんだろうな~などと思っていたら、「架空OL日記」「地獄の花園」「ブラッシュアップライフ」「ホットスポット」と次々にヒットさせ、もうこの人だったら間違いないと思うようになりました。

ヤマザキマリ原作阿部寛主演の「テルマエ・ロマエ」は彫りの深い俳優ばかりでしたが、今回は凹凸関係なく日本人ばかりで、ベートーヴェンが生きた時代のウィーンを実写化するなんてと思い観に行きました。

コメディでありながらミステリー的要素もあり、ハラハラ感もあり、とてもいい塩梅に面白かったです。

また、最新技術でウィーンの美しい町並みが再現され、薄暗い室内に何本ものろうそくの灯りも美しいです。

学校の音楽室にあったベートーヴェンの肖像画は、風に髪をなびかせた堂々とした姿ですが、この映画のベートーヴェンは思ったより背が高くない、手がニュルッとした、肩にふけが落ちている、太ったおじさんです。


短気で癇癪をおこして人の顔めがけて卵を投げつけたりします。

そんなに人間出来ていません。自分勝手でも天才だから許されています。

そんなベートーヴェンを古田新太さんが演じています。古田さんもなんだか楽しそうです。

シンドラー(山田裕貴さん)は縁あって、激しいほど敬愛するベートーヴェンの秘書になります。

いつも一生懸命なのに、空気の読めない性格で空回りしています。ベートーヴェンからみると鬱陶しくて、ついイライラしてしまいます。

やがてベートーヴェンは亡くなり、シンドラーはベートーヴェンの伝記を出版します。かなり自分の妄想が入った理想のベートーヴェンにした分厚い3部作です。かなり長編です。
耳が聞こえづらかったベートーヴェンのため筆談に使用していた会話帳に、ちょこちょこ自分の都合のいい書き込みも加えてしまいます。

でも、アメリカ人のベートーヴェンファンの音楽ジャーナリスト・セイヤー染谷将太さん)が違和感に気付きます。これは真実なのかと。

以下は私が面白いと思ったシーンです。

ベートーヴェンの愛弟子リース役の井ノ原快彦さんが、いかにも愛され上手な役がはまっていました。刑事以外にももっと俳優の仕事すればいいのに思います。

弟ヨハン役の小澤征悦さんが、ベートーヴェンと二人並んで椅子に腰掛けている時、まるで本当の兄弟のようによく似ていていたのも笑えました。

ベートーヴェンお気に入りの晩年の秘書ホルツ役神尾楓珠さんの、仕事が出来る男前ぶりが良かったです。

秘書を首になったシンドラーがその後も音楽関係の仕事を続けられて、それなりの生活を維持できていたのも良かったです。私も仕事でミスばかりしていたので、少しシンドラー贔屓です。でも嘘はいけません。そこは間違っているよと伝えたいです。

最初と最後に挟まれる現代日本の音楽教師・黒田(山田さん二役)と生徒との会話も良かったです。黒田先生がベートーヴェンとその秘書シンドラーを語り、生徒が想像する19世紀ウィーンという構造が面白いと思いました。

テレビで放映されたらまた観たいと思いました。

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#ベートーヴェン捏造 #バカリズム #古田新太 #山田裕貴