映画『おい、太宰』完全ワンシーンワンカットでした。登場人物5名なのでエンドロールが超短い。

映画

松山ケンイチさんが好きなので観に行きました。

本当にワンシーンワンカットなのかと思っていましたが、本当にその通りでした。まるで舞台のようです。

小室健作(田中圭さん)は妻の美代子(宮澤エマさん)と結婚式の帰りに北鎌倉で道に迷ってしまいます。

さんざん歩いていたら、太宰治が恋人のトミ子と心中事件を起こした碑が建つ海辺にたどり着いてしまいます。

太宰治を敬愛する健作はテンションが上がり、碑が建つ場所から暗い洞窟に入り込み、心中事件を起こす直前にタイムスリップしてしまいます。

場所も七里ヶ浜から八里ヶ浜という架空の地名が変わっています。実際の撮影は伊豆の子浦海岸だそうです。とても素敵な場所です。

太宰治役は松山ケンイチさん。

トミ子役は小池栄子さん。(実際の鎌倉の海岸で心中するのは田部あつみこと田部シメ子)

太宰治は二人でカルモチンという薬を飲んで入水自殺することを考えています。そのことをトミ子は知りません。

でも、トミ子を好きになってしまった健作は、必死に説得して入水自殺を止めようとしてしまいます。

余計なことをすると史実が変わってしまうから、ダメなんですけど、そこがタイムスリップものの面白さです。

結婚しているのに簡単に太宰治の恋人トミ子を好きになってしまう軽薄さも、現実とマッチしていてなかなか微妙な気分です。

太宰治は青森弁の明るいイケメンで、海辺で中途半端な落とし穴を作っては健作を片足を落してみたり、変なところでツボにはまって笑いが止まらなくなったり、いけしゃあしゃあと一人で死ぬのは淋しいから女なら誰でも良かったと言ったり、やることがめちゃくちゃです。イメージと違います。

太宰治、またはそれに相当する人物は何度も映像化・舞台化され、沢山の俳優・声優が演じていますが、こんなに明るい太宰治は初めて観ました。

表向きは明るいけど、実は内面に悩みを抱えていて・・・ということは少し匂わせている程度で、あくまで青森の我儘なお坊ちゃまという感じです。

終盤、作品が書けないと太宰が叫びますが、健作は「自分のことを書けばいいんです!」と答えます。

それが後の「人間失格」となるのは、明白です。

こんなにアレンジするとは、さすが三谷幸喜さんです。梶原善さんが一人3役で出演されています。

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